「宝彩有菜プログレスコース」付録02 
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「アネモネ誌上カウンセリング 第11回」
「アネモネ」掲載(2004/11月号)
【質問】
先日「一日の終わりにその日のことを思い出してみましょう」という内容の文章を本で読み、実行してみました。
でも、思い出せないんです。
その日の朝に食べた物とか、前の日に何をしたか、何を食べたのかを忘れていることが多いことに気づきました。
もう、ビックリです。こんなに自分がせわしなく生きていたなんて。
自分のことを冷静に振り返る時間を持っていなかったことに驚きました。
何で忘れてしまうのでしょうか？
よく、精神世界では「必要のないことは忘れる」といいますが、私はちょっと違うのではないかと思っています。
思い出そうとして思い出せないのは、ほかに原因があるような気がするのですが…。
（新潟県 会社員 45歳男性）
【回答案】
豊かな人生を送るには、豊かな毎日を送る必要があります。
朝何を食べたか思い出せないような、せわしなく余裕のない人生を送っているようだと面白くありませんね。
では、どのようにしたら、思い出せるようになるのか？
思い出す、つまり記憶とは、「取り入れること」と、「保存すること」と、「引き出せること」の３つがちゃんとできなければ、完璧ではありません。
では、「朝ごはん」を思い出せないというは、どこに問題があるのか？
いくら引き出そうと思っても、引き出せない。
それは、もともと、保存してないからかもしれません。
いや、その前に情報として取り入れることすらしてないのかもしれません。
上の空で朝食を食べていた。
他のことを考えながら、無意識に飲み込んでいた。
すると、「頭」は朝食のことはデータとしてもほとんど取り入れていません。
いくら思い出そうと頑張っても、無いものは、引き出せません。
実は、「大事な会議」のことを考えて朝食していた。
すると「頭」は無意識でできることはなるべく無意識でこなして、思考エネルギーは、「会議の運営手順をどうするか」に回していたのかもしれません。
手と口と舌は、勝手にせっせと食物を摂取していたのでしょう。
でも、それは合理的な方法です。
もし、そうなら、朝食を思い出せなくても、何も問題はありません。
ただ、それでは人生に潤いが無くて、惨めで嫌だと思うのであれば、簡単です。
朝食のときは、「会議」のことを考えないようにするだけです。
朝食の時は「朝食」のことを考える。
いっしょに食べてくれる妻や子どもと、
「今日は、傘持って行った方がいいよ」
「そうだね。雨が降りそうだね」みたいな、たわいない、でも、心のこもった潤いのある会話を余裕をもって楽しむということです。
「会議」のこと？ それは電車の中で考えましょう。
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宝彩有菜
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